経験を記事に変える5つの質問
経験はあるのに、noteやブログの記事にならない。そんなときは文章力より先に、5つの問いで素材を取り出す。
経験はある。
でも、いざ書こうとすると手が止まる。
何を書けばいいのかわからない。
どこまで書けばいいのかわからない。
ただの日記みたいになってしまう。
これは、経験が足りないからではない。
経験を記事に変えるための問いが、まだ見えていないだけだと思う。
体験談と記事は、少し違う
体験談は、自分に起きたことを書くものだ。
記事は、読んだ人が何かを持ち帰れる形に整えたものだ。
たとえば、
仕事で疲れた。
これは本当のことだし、立派な体験談でもある。
でも記事にするときは、もう一歩いる。
- 何が重なって疲れたのか
- どこに引っかかったのか
- 似た状態にいるのは誰か
- 読んだ人に何を渡したいのか
そこまで見えてくると、経験が「読める形」に変わり始める。
まず使うのは、5つの質問
私がよく使うのは、次の5つだ。
1. 何が起きたか
2. 何を感じたか
3. なぜそれが引っかかったか
4. 誰に届けたいか
5. 読んだ人に何を持ち帰ってほしいか
この5つが埋まると、記事の骨格がかなり見えてくる。
1. 何が起きたか
最初は、事実だけでいい。
うまく書こうとしなくていいし、きれいにまとめなくていい。
会議で自分の意見を最後まで聞いてもらえなかった。
また便利屋みたいに頼まれた。
AIに記事を書かせたけれど、自分の文章ではない感じがした。
ここで大事なのは、感想より先に出来事を置くことだ。
2. 何を感じたか
次に、その出来事に対して何を感じたかを書く。
軽く扱われた感じがした。
腹が立った。でも断れない自分にも嫌気がさした。
きれいな文章なのに、自分が消えた感じがした。
感情は一つに決まらない。
怒りと悲しさが同時にあってもいい。
安心と悔しさが混ざっていてもいい。
むしろ、混ざっているからこそ書く価値が出る。
3. なぜそれが引っかかったか
ここが、記事になる場所だと思っている。
出来事そのものよりも、なぜ自分がそこに反応したのかを見る。
自分の考えが軽く扱われたように感じたから。
役に立ちたい気持ちと、使われている感覚が混ざっていたから。
AIに頼りたいのに、自分の声まで失いたくなかったから。
この「引っかかり」が見えると、単なる出来事がテーマに変わる。
4. 誰に届けたいか
記事は、誰かに届く前提で書くものだ。
相手がぼんやりしていると、文章もぼんやりする。
会議でうまく話せない人へ。
断れずに便利屋になってしまう人へ。
AIを使っているのに、自分の言葉が消える気がする人へ。
「みんなへ」ではなく、「あの状態の人へ」と置いた方が、言葉は急に具体的になる。
5. 読んだ人に何を持ち帰ってほしいか
最後に、読んだ人に何を残したいかを決める。
話せなかった自分を責めなくていいと思ってほしい。
優しさと自己犠牲は違うと気づいてほしい。
AIに任せる前に、自分の素材を渡せばいいと分かってほしい。
ここが決まると、記事の終わり方もぶれにくい。
5つの質問を使うと、こう変わる
たとえば「AIに書かせても自分の言葉にならない」というテーマなら、こう整理できる。
1. 何が起きたか
AIにnote記事を書かせてみた。
2. 何を感じたか
整っているけれど、自分の言葉ではない気がした。
3. なぜそれが引っかかったか
自分の経験や違和感が入っていなかったから。
4. 誰に届けたいか
AIを使って発信したいけれど、自分の声を失いたくない人へ。
5. 読んだ人に何を持ち帰ってほしいか
AIに任せる前に、自分の素材を渡すことが大事だと分かってほしい。
ここまで出ると、タイトルも見えてくる。
「AIに文章を書かせても、自分の言葉にならない理由」
つまり、記事タイトルは最後にひねり出すものというより、整理の結果として出てくることが多い。
AIに渡すときも、この5つが使える
5つの質問が埋まったら、そのままAIに渡せる。
以下の5つのメモをもとに、note記事の構成を作ってください。
1. 何が起きたか:
2. 何を感じたか:
3. なぜそれが引っかかったか:
4. 誰に届けたいか:
5. 読んだ人に何を持ち帰ってほしいか:
条件:
- 自然な日本語
- 煽らない
- 読者の状態をやさしく言語化する
- 自分の経験を中心にする
- 最後に小さな希望を残す
丸投げではなく、素材を渡して整理してもらう。
この使い方なら、AIを使っても自分の声が残りやすい。
相談の前に言葉が必要だと感じた人には、自分の状態を言葉にできれば、人にもAIにも相談できる。 もつながると思う。
Obsidianには、完成記事より素材を残す
Obsidianに残しておくと使いやすいのは、完成原稿よりも「育てる前の素材」だ。
# 経験メモ_YYYY-MM-DD
## 何が起きたか
## 何を感じたか
## なぜそれが引っかかったか
## 誰に届けたいか
## 読んだ人に何を持ち帰ってほしいか
## 記事タイトル案
## X投稿案
## note化メモ
## ブログ化メモ
最初から完成記事にしなくていい。
まずは経験をメモとして残す。
あとから記事に育てる。
この流れがあると、発信が毎回ゼロスタートではなくなる。
経験は、言葉にすると資産になる
経験は、そのままだと過ぎていく。
でも問いを通すと、発信の素材になる。
noteになる。
X投稿になる。
Substackの手紙になる。
ブログ記事になる。
一つの経験を、一回で使い切らなくてよくなる。
それが、発信を続けるときにかなり大きい。
まとめ
経験を記事に変えるには、文章力より先に問いがいる。
まずは、次の5つを書いてみてほしい。
1. 何が起きたか
2. 何を感じたか
3. なぜそれが引っかかったか
4. 誰に届けたいか
5. 読んだ人に何を持ち帰ってほしいか
この5つが、体験談を記事に変える土台になる。
もし「役に立ちたい」と「使われている」の境界で言葉が止まっているなら、「役に立ちたい」と「使われている」の境界線 も次の入口になるかもしれない。
MIGAKI BASEでは、こういう経験や違和感を、届けられる言葉に整えていく。